新型コロナウイルスで全国の小・中・高などが一斉休校してから約3カ月、新学期も迎えられないままだった高校も、ようやく学校再開。友達に会えてうれしい反面、「修学旅行がなくなった」「お弁当は黙って食べなきゃいけない」などマイナスの影響もあるようです。いまの高校生活についてどう感じているのか、全国の高校生に聞きました!



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◆Topics◆

1.学校再開の状況は? 約9割の高校生が「通常登校」に
2.コロナ後の高校生活、もっとも楽しい&うれしいのは“友達に会える”こと
3.「換気」や「マスク」、学校でのコロナ対策は?
4.「友達に近づきたい!」「自由に遊びたい!」高校生が感じていること


1.学校再開の状況は? 約9割の高校生が「通常登校」に


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ほとんどの高校生はもう普通に登校しているのでしょうか?6月30日現在 で、「通常登校で、通常通りの時間割」と回答したのは全体の73%。「通常登校で短縮授業」と答えた18%と合わせると、約9割が通常通りに登校していることがわかりました。分散登校を続ける学生も6%いますが、ほとんどの高校生が学校に戻っているんですね。でもコロナ前と比べると、高校生活もずいぶん変わってしまったようです。


2.コロナ後の高校生活、もっとも楽しい&うれしいのは“友達に会える”こと


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ようやく学校が再開したとはいえ、感染症予防は重要。休校前と同じスクールライフとはいかないようです。そこで、いまの高校生活の中で楽しいことやうれしいこと、めんどうに感じていることを聞いてみました。

“楽しいこと・うれしいこと”では、JK・DKともにダントツだった答えが「友達に会えて楽しい」。DKは約5割、JKでは6割以上の回答がありました。休校中でもスマホなどで簡単に連絡が取れるとはいえ、実際に会えたときのうれしさは格別ですよね。

その次に多かった回答が「日常が戻ってきたみたいでうれしい」で、JK・DKともに26%。勉強や部活など、普通の学校生活を送れること自体の幸せをかみしめているようです。また、「制服が着られてうれしい」と答えたJKが16%いたのも印象的でした。

一方、“めんどうに感じていること”はどのようなことでしょうか。やはり、感染症予防の対策が大変なようです。JK・DKが一番めんどうに感じていることが“マスク”で、「登校するときや教室でのマスクが息苦しい/暑い」がJKは77%、DKは57%と半数以上。次に多かったのは「授業・勉強が大変」や「宿題・課題がめんどう」という回答。休校期間中の勉強の遅れを取り戻すため、授業のペースが速かったり、宿題の量が多かったりするようです。

また、DKと比べ「人間関係がめんどう」、「髪型のセットがめんどう」と回答したJKが約2割で、DKよりも多い傾向でした。JKは友達と実際に会えたり、制服が着られたりするのはうれしい反面、毎日のことになってくると面倒なときもあるのかもしれませんね。


3.「換気」や「マスク」、学校でのコロナ対策は?

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国全体で取り組んでいる「新しい生活様式」は、もちろん学校現場でも取り組まれています。高校生活でどんな取り組みがされているかを聞いたところ、ほぼ同じ割合で「こまめに教室や部屋の換気をする」が68%、「誰かと会話をするときはマスクをする」が67%という結果に。「登校前の検温・健康チェックをする」も55%と高く、換気やマスク、検温については学校からの指示を受けているのかもしれませんね。

一方、「わからない」「ひとつもない」と回答したのは全体の7%。ほぼ全ての学生が何かしらの対策に取り組んでいることがわかりました。 ほかには「徒歩や自転車でなるべく通学する」、「誰かと会話や食事をするときは、横並びで座る」などの回答もありました。みなさん、いろいろな対策をしながら頑張って学校生活を送っている様子がうかがえます。


4.「友達に近づきたい!」「自由に遊びたい!」高校生が感じていること

高校生活といえば、青春真っただ中の「アオハル」時代。でもコロナの影響で我慢しなきゃいけないこともたくさん…。「いまの高校生活について感じていることは?」と聞いてみました。その中からいくつかご紹介します。


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“学校生活”では、「お弁当を1人で無言で食べなきゃ行けない」、「堂々と友達と近くで遊んだり話したりできない」と回答したのは、ともに高校1年生のJK・DK。始まったばかりの高校生活、楽しみにしているお昼休みの時間も楽しさが半減しているようです。友達としゃべりながら昼食を取れなかったり、席の移動ができず前を向いて食べなければいけなかったり…。友だちとの「ソーシャルディスタンス」確保のために、がんばって耐えている声がたくさん寄せられました。また「マスクをつけて授業を受けるのは暑くて大変」、「みんなのマスク無しの顔を見られない」など、“マスクがもどかしい!”という声も。暑くなるこれからの季節、ますますもどかしく感じてしまいそうですね。さらに、感染症予防のために体育祭や文化祭、修学旅行などの開催を中止した学校が多く、高校生にとっては大きなショック。部活動についても、休校前と同じように練習できていないのが実情のようです。「3年生として集大成といえる行事が全て消えた><」、「高校生活最後の学校祭も球技大会もなくなって、クラスで団結できる行事がないのが本当に悲しい」といった高校3年生の涙ながらのコメントもありました。


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“日常生活では?”と聞いてみたところ、「“自由に遊べない!”、“楽しみにしていたイベントに行けない!”など、遊びたい盛りの高校生の悲痛な叫びが。「カラオケや映画館に行くのが怖い」と、コロナへの不安を感じているコメントや、「ディズニーに行けない」、「彼女とデートに行けない」と、遊びたいのに遊べない!というもどかしい本音が。ほかにも学校行事と同様に、夏祭りやライブなどのイベントが開催されず行けなくなってしまったというケースも。一方で、「前の生活が戻ってしまうのが怖いので戻りすぎなくて良かった」と、コロナへの不安が残る現状では、以前とまったく同じ生活に戻ることには、不安を感じている高校生もいるようです。


新型コロナウイルスという誰も経験したことのない感染症の影響で、高校生の学校生活にも大きな影響が出ていることがわかりました。友達と距離を取ったり、マスクをつけて授業を受けたりするのも、学校行事やイベントがなくなるのも我慢ばかりで大変ですよね。少しでも高校生活が楽しくなるように、みんなで知恵やアイデアを出しあって、乗り越えていけるとよいですね。


【調査について】

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:高校1年生~3年生男女
実施時期:2020年6月30日~7月1日
有効回収数:1043サンプル
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック

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