高校生にとって卒業後の進路を考えるということは、将来の自分への第一歩ともいえます。そこで今回は、就きたい職業や自分がやりたいことなど、いつぐらいに進路を決めて勉強などの準備をしているのか、調査しました。

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◆Topics◆

1.卒業後は約7割が四年制大学への進学を希望している
2.希望する学部は、男女で大きく異なる傾向
3.受験期が近づくと勉強モードに!学校以外の勉強時間は?
4.高校生は独学がメイン?勉強方法をリサーチ!
5.しっかりと着実に将来の準備を始めている高校生が多数

1.卒業後は約7割が四年制大学への進学を希望している

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「卒業した後の将来の進路で、今考えていることや目指していることは?」という質問をしてみると、全体の約7割が「四年制大学に入学する」と回答。四年制大学への進学希望は、男女学年を問わずTOPでしたが、特に、DKは学年が上がるほど希望する人の割合が上昇する傾向にありました。

次いで多かったのは「専門学校に入学する」で全体で2割弱でした。DKよりもJKの方が希望する割合が多いという結果に。特に高1と高2のJKは、2割強の人が専門学校への進学を希望しています。専門学校は特定の業界・職種・技能に特化した教育を行う学校が中心で、JKはそういった道を早くから思い描く人がいるのかもしれません。

その次に多かったのは「就職(家の仕事を継ぐ以外)する」でしたが、こちらはJK・DKともに学年が上がるにつれて、希望する人の割合が減少する傾向にありました。

また、少数派ですが「留学する」や、「芸能人・タレントになる」と回答した人の割合は、DKよりもJKの方が高い傾向がありました。ただし、高1・高2に比べて高3になると割合が下がっています。

DKは学年が下であるほど、進路に対して「特にない・決まっていない」という回答が多かったのも特徴です。高1・高2の時点で「特にない・決まっていない」と答えたDKは、JKの約3~4倍で約2割いました。1、2年生の段階では、まだ具体的に意識していないかもしれません。それでも、学年が上がるにつれて意志が固まっていくようですね。


2.希望する学部は、男女で大きく異なる傾向

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四年制大学/短大/専門学校に進学を考えているJK・DKに「進学したいと思っている学部や分野は?」という質問をしました。すると男女で明らかな志向の違いが出ました。

まずJKですが、総合TOP3は文系学部となりました。1位が「文学部」、2位が「人文・教養・人間科学部」、3位が「教育・教員養成系学部」という結果に。

高1では「人文・教養・人間科学部」が1位ですが、2年生以降は割合が減少し、高2・高3では「文学部」が一番人気となりました。そのほか、「経済・経営・商学部」や「教育・教員養成系学部」も上位にランクインしています。

医療関連では、高1時点では高い「医歯薬学部」は高2以降ではランク外になり、高2・高3では「看護学部」の割合が増え、5位にランクイン。「看護学部」や「医療系」への希望が多いのは、以前、別の調査でもわかったことですが、将来看護師を目指すJKが多いからかもしれませんね。また、JKは学年が上がるにつれて工学系や国際系への希望も増加傾向があり、全体的に希望する学部・分野が分散している印象があります。

一方のDKですが、1位が「工学・情報工学部」、2位が「経済・経営・商学部」、3位が「理学部」という結果でした。「工学・情報工学部」は、高3では約3割が希望する人気ぶり。2位の「経済・経営・商学部」は全学年で2位という安定した人気があります。将来、就職先まで考えて学部を選択する人も多いのかもしれません。

DKの高1ではJK同様に「医歯薬学部」が4位にランクインしていますが、高2以降で割合が大きく減少。また、JKではランク外だった「法学部」はDKの高2で人気があります。

専門学校系では、「文化・教養系(デザイン、法律行政、動物、音楽等)」や、「医療系(看護、理学/作業療法、歯科衛生等)」が人気があるようです。


3.受験期が近づくと勉強モードに!学校以外の勉強時間は?

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「学校の授業以外に、1日にどのくらいの時間勉強していますか?」という質問もしてみました。やはり、高1・高2よりも高3になると、長時間勉強をするという人が圧倒的に増えてきます。

高3では「2時間以上勉強する」という人が約6割にもなり、高1・高2と比べて約2倍にさらに、「4時間以上勉強する」という人の割合が、高1・高2に比べて約5倍と大幅に増えています。受験が近くなるにつれ、勉強に本腰を入れる人が多くなるということでしょう


4.高校生は独学がメイン?勉強方法をリサーチ!

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「学校の授業以外の勉強はどうしていますか?」という質問もしてみました。すると、JK・DKで学年に関係なく最も多かったのは「独学」が全体で6割を超えています。次に多かったのが「通塾(実際に塾にいく)」、「友達に教えてもらう」という結果でした。

男女別に見ると、以前、別の調査でもわかったことですが、JKはDKに比べて友達や親、兄弟など身近にいる人に勉強を教えてもらうことが多いという傾向がありました。DKは、塾に通ったり、オンライン授業を受講するという人が多い傾向があります。
また、JK・DKともに高学年になるにつれて「通塾 (実際に塾にいく) 」や「塾や予備校のオンライン授業を受ける」人の割合が増え、高校3年制ではJK・DKともに3割の人が塾に通っているようです。


5.しっかりと着実に将来の準備を始めている高校生が多数

最後に、将来のために準備していることについて、さまざまな声が寄せられましたので一部をご紹介します。

まじめな準備編
・将来役に立つ資格を積極的に取得している(高3女子)
・資格を取っている(アーク溶接やガス溶接の安全講習など) (高1男子)
・授業とは別に独学で英語を勉強している(高1女子)
・英語はしゃべれるようになったので他の国の言葉を勉強している(高1男子)
・ビジネスアイデアコンテスト等に参加したり、MBA取得に向けてマーケティング理論の本を読んだりしている(高2男子)

資格取得に励んだり、独学で英語を習得したりしている人、英語をマスターし他の言語を勉強している人。さらにビジネスアイデアコンテスト等に参加したというDKも。進路の希望がはっきりしていると、そのために何を準備すべきか明確になり、モチベーションも高まるのかもしれませんね。


おもしろ準備編
・愛嬌(あいきょう)を磨く(高2女子)
・滑舌をよくするトレーニング(高3女子)
・イメージトレーニング(高2男子)
・社交性などを意識している(高3男子)

こちらは愛嬌(あいきょう)を磨いたり、イメージトレーニングをしたりといったユニークな意見が寄せられました。社会に出たときのことを考えているのかもしれませんね。


高校生活の3年間は楽しい時期であると同時に、学年が上がるにつれ自分の将来や進路を具体的に考え出して準備する時期でもあります。勉強を頑張ったり、将来に向けた準備をしてみたり、友達とこれからのことを一緒に話したり…。高校生活の中で多くの経験をしながら、様々な可能性あふれる将来に向かって踏み出しましょう!


【調査について】

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:高校1年生~3年生 男女
実施時期:2020年8月28日~30日
有効回収数:1042サンプル
※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがあります。

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