LINEリサーチでは、2020年6月に「結婚・出会い」に関する調査を実施。「結婚」「マッチングアプリ」について結果をご紹介してきました。
今回は「夫婦別姓・事実婚」についてのパートをご紹介します。
今回は「夫婦別姓・事実婚」についてのパートをご紹介します。
◆Topics◆
1.今後、結婚したいと思っている人は5割強と過半数2.「夫婦別姓」は、結婚意向のない未婚女性の興味を惹く可能性あり
3.「事実婚」は、特に女性に結婚とは違う捉えられ方をしている
4.既婚者を含めると、「夫婦別姓」を自らしたい人は1~2割ほど
5.「夫婦別姓」という制度については「よいと思う」が4割。特に若年層ほどポジティブ
1.今後、結婚したいと思っている人は5割強と過半数
現在結婚していない男女に結婚をしたいと思うかどうかを聞きました。
※ここでの結婚は、「婚姻届やそれに類する証明書 (パートナーシップ証明書など) で、社会的に夫婦/パートナーとして認められること」として記載しています。
結果としては、56%が「結婚したいと思う」と回答しており、半数以上の人が結婚を望んでいます。男女別にみると、やや男性の方が結婚をしたいと思う人が多い傾向にあります。一方で、2割強は「結婚したいと思わない」と考えていることがわかります。
※ここでの結婚は、「婚姻届やそれに類する証明書 (パートナーシップ証明書など) で、社会的に夫婦/パートナーとして認められること」として記載しています。
結果としては、56%が「結婚したいと思う」と回答しており、半数以上の人が結婚を望んでいます。男女別にみると、やや男性の方が結婚をしたいと思う人が多い傾向にあります。一方で、2割強は「結婚したいと思わない」と考えていることがわかります。
2.「夫婦別姓」は、結婚意向のない未婚女性の興味を惹く可能性あり
次に、未婚の男女が「夫婦別姓」についてどのように感じているか、結婚意向の有無別にみてみましょう。
※“夫婦別姓”については、本調査では以下のような説明の上で聞きました。
【夫婦別姓 (別氏) (選択的夫婦別姓 (別氏) 制度)】とは・・・ (婚姻届けを出した) 結婚後も、夫婦それぞれが結婚前の名字のままでいることを認める制度
未婚男女全体では、今後自らが「夫婦別姓をしたい」とする割合は1割強でした。
しかし、結婚意向の有無や男女別でみていくと、結婚したいと思わない女性では、「夫婦別姓をしたい」割合が3割弱と、全体平均に比べて約2倍となっています。 夫婦別姓を取り入れることで、結婚したいと思わない女性の興味を惹ける可能性は少なからずあることが推察されます。
※“夫婦別姓”については、本調査では以下のような説明の上で聞きました。
【夫婦別姓 (別氏) (選択的夫婦別姓 (別氏) 制度)】とは・・・ (婚姻届けを出した) 結婚後も、夫婦それぞれが結婚前の名字のままでいることを認める制度
未婚男女全体では、今後自らが「夫婦別姓をしたい」とする割合は1割強でした。
しかし、結婚意向の有無や男女別でみていくと、結婚したいと思わない女性では、「夫婦別姓をしたい」割合が3割弱と、全体平均に比べて約2倍となっています。 夫婦別姓を取り入れることで、結婚したいと思わない女性の興味を惹ける可能性は少なからずあることが推察されます。
3.「事実婚」は、特に女性に結婚とは違う捉えられ方をしている
「事実婚」についても同様に、未婚の男女に聞きました。
“事実婚”については、以下のような説明の上で聞きました。
【事実婚】とは・・・婚姻届けを出していないが、お互いに結婚の意思があり、事実上夫婦のように生活すること
未婚男女全体では、今後自らが「事実婚をしたい」割合は1割強との結果となっています。
結婚意向の有無別では、結婚したいと思わない女性の「事実婚をしたい」とする割合が他のグループよりも高いものの、「夫婦別姓」ほどの違いは見られませんでした。また、結婚したい女性での「事実婚をしたくない」とする割合が6割と高いのも特徴的です。
“事実婚”については、以下のような説明の上で聞きました。
【事実婚】とは・・・婚姻届けを出していないが、お互いに結婚の意思があり、事実上夫婦のように生活すること
未婚男女全体では、今後自らが「事実婚をしたい」割合は1割強との結果となっています。
結婚意向の有無別では、結婚したいと思わない女性の「事実婚をしたい」とする割合が他のグループよりも高いものの、「夫婦別姓」ほどの違いは見られませんでした。また、結婚したい女性での「事実婚をしたくない」とする割合が6割と高いのも特徴的です。
4.既婚者を含めると、「夫婦別姓」を自らしたい人は1~2割ほど
前項までは未婚男女についてみてきましたが、「夫婦別姓」は既婚者にも影響する制度です。
続いて既婚者を含む全体および年代別の傾向をみてみましょう。
自らが「夫婦別姓をしたい」割合については、全体で1割強となっていますが、男女で大きく差があります。
男性はどの年代においても1割前後となっています。男性の場合は、そもそも結婚に際して名字が変わるケースが少ないこともあってか、夫婦別姓をしたいと思う割合は低いことがうかがえます。
一方女性は、結婚する人が多い20-30代を中心に山形となり、30代では2割を超える人が意向有りと、男性に比べると高い結果になっています。ただそれでも半数弱の人は「夫婦別姓をしたくない」としており、慎重な様子がうかがえます。
続いて既婚者を含む全体および年代別の傾向をみてみましょう。
自らが「夫婦別姓をしたい」割合については、全体で1割強となっていますが、男女で大きく差があります。
男性はどの年代においても1割前後となっています。男性の場合は、そもそも結婚に際して名字が変わるケースが少ないこともあってか、夫婦別姓をしたいと思う割合は低いことがうかがえます。
一方女性は、結婚する人が多い20-30代を中心に山形となり、30代では2割を超える人が意向有りと、男性に比べると高い結果になっています。ただそれでも半数弱の人は「夫婦別姓をしたくない」としており、慎重な様子がうかがえます。
5.「夫婦別姓」という制度については「よいと思う」が4割。特に若年層ほどポジティブ
これまでは自分がその制度や婚姻形態を利用したいかという視点で聞いてきましたが、ここからは「夫婦別姓」という制度について、どう思うかを聞いた結果となります。
制度としては、全体では約4割が「よいと思う」と回答しています。
中でも男性の10-20代は4割強、女性の10-30代は5-6割と、「よいと思う」とする割合は若年層で非常に高い傾向です。
前項の「自らしたいと思う」の割合は低く慎重な傾向が見受けられましたが、多くの人が、制度として選択できる環境は持っていたいと思っていることがうかがえます。
男性の50-60代は「よいと思わない」割合がやや高く2割強となりました。
制度としては、全体では約4割が「よいと思う」と回答しています。
中でも男性の10-20代は4割強、女性の10-30代は5-6割と、「よいと思う」とする割合は若年層で非常に高い傾向です。
前項の「自らしたいと思う」の割合は低く慎重な傾向が見受けられましたが、多くの人が、制度として選択できる環境は持っていたいと思っていることがうかがえます。
男性の50-60代は「よいと思わない」割合がやや高く2割強となりました。

婚姻形態の多様化が注目される中、「選択的夫婦別姓」や「事実婚」といった制度については様々な考え方や意見があります。今回の調査では、制度を使う私たちがそれをどう受け止めているかを調べました。
未婚の男女が、制度が導入されたことでそれをすぐにフル活用するかというとそうではなさそうですが、少なくとも今後結婚意向のなかった女性は、「夫婦別姓」という選択が広がることで、結婚を再考する可能性もありそうです。
また未婚者に限らず、“「夫婦別姓」を選択できる環境“になることは、賛成が反対を上回る結果となっており、中でも特に若年層が制度に対してよいと思っていることがわかります。
結婚しても名字を残したい、キャリアを継続したい、アイデンティティの問題など、いろいろな事情があると思います。選択の幅が広がることは、これから結婚する若い人を含め、多くの人に暮らしやすさを与えてくれることなのかもしれません。
未婚の男女が、制度が導入されたことでそれをすぐにフル活用するかというとそうではなさそうですが、少なくとも今後結婚意向のなかった女性は、「夫婦別姓」という選択が広がることで、結婚を再考する可能性もありそうです。
また未婚者に限らず、“「夫婦別姓」を選択できる環境“になることは、賛成が反対を上回る結果となっており、中でも特に若年層が制度に対してよいと思っていることがわかります。
結婚しても名字を残したい、キャリアを継続したい、アイデンティティの問題など、いろいろな事情があると思います。選択の幅が広がることは、これから結婚する若い人を含め、多くの人に暮らしやすさを与えてくれることなのかもしれません。
LINEリサーチでは、このように私たちの生活に大きく影響する制度が、どのように検討されどのような方向に向いていくのか、それに対してリアルな私たちの意見はどうなのか、引き続き調査を行っていきたいと思います。
【調査について】
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国 15歳以上69歳以下の男女
実施時期:2020年6月5日~8日
有効回収数:52,429サンプル
※市場の性年代別構成比にあわせて回収
※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがあります。
※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならないことがあります。
【調査データの引用・転載について】
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