
◆Topics◆
1.今回の緊急事態宣言は昨年4月より不安度が低い2.多くの人がメリハリのある自粛生活に適応
3.ワクチン接種意向6割、性別・年代でばらつき
4.ワクチンについて知りたいのは「副反応」
5.ワクチンの情報については「厚生労働省」を信頼
1.今回の緊急事態宣言は昨年4月より不安度が低い

不安な理由は「自分や家族の感染の不安」「先の知れなさ」「周りが自重してくれないように思う」など。不安ではない理由は「ワクチンへの期待」「冷静に見ればそこまでの事態ではない」「ちゃんと対策しているから」など。
いくつか具体的なご意見をご紹介します。
■とても不安を感じる、不安を感じる人の意見・予防していても、どこでうつるか分からないし、病院にかかれるのか心配。もしかかると仕事への影響や、後遺症も心配。(40代/女性/東京都)
・いつ収まるのか分からず、気をつけていてもいつかはかかるかもしれないという恐怖感がある(60代/男性/三重県)
・2年前とかには当たり前にできていたことが出来ないから。ゴールの見えない戦いだから。(10代/男性/千葉県)・自分や別居の家族がもし感染したことを考えると恐ろしいし、抜け毛等の後遺症が残るという話を耳にするから。(30代/男性/北海道)
■あまり不安を感じない、不安を感じない人の意見
・ワクチン接種も始まり、これから沈静化すると思われるから。(30代/男性/東京都)
・感染者数に対する死亡者数の比率がインフルエンザと比較して同等もしくは低い値であること(50代/男性/富山県)
・感染対策をして外出は控えて生活している為(50代/女性/神奈川県)
・インフルエンザと同じで、副作用の無い安全なワクチンが出来れば特別な脅威にはならないと思う。(10代/女性/兵庫県)
2.多くの人がメリハリのある自粛生活に適応
1回目の緊急事態宣言中であった20年4月の時に比べると、20年8月調査時点、今回21年2月調査時点では、日常生活に必要な行動の自粛を行う割合は下がっているものの、旅行や飲食、カラオケやイベントなどは、引き続き多くの人が控えていることがわかりました。
コロナを意識しての生活も長く続いていますが、1年たった今でも、多くの人が現在も意識して控えるべき行動を控えています。
3.ワクチン接種意向6割、性別・年代でばらつき

男女別では女性よりも男性のほうが接種意向が高い傾向です。年代別には、10代は他の年代に比べて接種意向がある人の割合は低く、半数以下となっています。特に女性10代では「接種しない」が約2割ともっとも高くなりました。
■接種意向のある人の意見
・何もしないよりはいいと思うし、しないと世間の目が気になる(50代/男性/埼玉県)
・感染して重症化するリスクを思うと副反応のリスクのほうが低いと思うから(60代/女性/広島県)
・仕事が医療関係に近いから、勤務してるうちは 接種しなければいけないと思う(30代/女性/宮城県)
・自分が医療従事者だからということと、今後の副作用を恐れるよりもいまの現状で有効だと思われる対策をすべきだと思うから。(20代/女性/北海道)
・会社からの指示があると思うので(40代/男性/福島県)
■どちらともいえない人の意見
・まだちゃんとした説明を受けていないから(40代/女性/東京都)
・いつ頃打てるようになるか分からないので、その頃の状況によって決めようと思うから。(10代/女性/山口県)
・そのワクチンを打つ際にかかる費用や、副作用、アレルギー反応が起こるかどうかを公式な情報を元に考える必要があるから(10代/男性/愛媛県)
・嘘か本当か分からない情報でお金がかかるなら打たないしちゃんとした情報が出て無料なら打つ(40代/男性/千葉県)
■接種意向のない人の意見
・体内に入った未知の成分は、短期間で大丈夫とは判断出来ない。ずっと体内に残り続ける事への不安が大きい。(60代/男性/福岡県)
・アレルギー症状が起こる可能性があるから(10代/男性/富山県)
・子供をゆくゆく産むことも考えると何か悪影響がある可能性もないことはないと思うので、そこが1番の理由です。(20代/女性/大阪府)
・あまりにも治験期間が短いし、日本国内では初めての遺伝子組み換えワクチンなので、受ける不安が大きい。まだ見えない副反応、副作用も隠れていると思うので、長期的に見て安心だと分かった上でないと接種はしたくない。(30代/女性/宮城県)
・受けに行く過程で感染しそう。ワクチンとか予防接種とかを受けると体調が悪くなりやすくなる。(10代/女性/東京都)
4.ワクチンについて知りたいのは「副反応」
「どんな副反応がありえるか」が5割強ともっとも高くなり、多くの人の関心があることがわかります。次いで、「効果が続く期間はどのくらいか」、「感染を防ぐ効果がどのくらいあるのか」となっていますが、多くの項目が4割前後となっており、知りたいこと、不安なことが多岐にわたることがわかります。

次に、接種意向別でみていくと、共通で「副反応」への関心の高い様子がわかりますが、2位以降では、不安・関心がある項目にそれぞれ特徴がありました。
接種について“どちらともいえない人”は、日本人対象の有効性や安全性、将来の体の異変、万が一の場合の補償など、より詳細な安全性やその後の補償について知りたいと思っている様子がみられます。
また、上位には入っていませんが、「接種を受けるのにお金がかかるのか」について3割弱が不安・関心を抱いており、無料で接種できることが知られていない可能性があります。
“接種意向のない人”は、将来の体の異変が起きる可能性に関することが、副反応に次いで知りたい・不安なこととして高くなりました。特に女性では子どもへの影響に言及されているコメントもあり、不安な様子がうかがえました。
5.ワクチンの情報については「厚生労働省」を信頼
1位は「厚生労働省」約3割、2位は「大学や研究機関の研究者」が3割弱、3位は「ワクチン接種担当大臣:河野太郎氏」2割強となっています。
グラフにはありませんが、若い年代では、「大学や研究機関の研究者」、「ワクチンを作った製薬会社」など、ワクチンに関する知識や直接的な情報を持っているような人からの情報を信頼できると回答している割合が高く、年代が上がると、NHKや民放のニュースからの情報を頼りにしている様子でした。
今回の調査では、緊急事態宣言中でも比較的皆落ち着いており、メリハリの利いた自粛生活をおくっていることが分かりました。ワクチン接種については多くの人が打つ意向を持っているが、副反応を心配している人が多いことも分かりました。どんな判断をするにしろ、私たちも勇気をもって決めなければいけない時が来るでしょう。自分のために、そして大切な人たちのために、信頼できる情報源から情報を得るところから始めましょう。