新しい生活への期待と不安が入り混じる季節「春」が到来。
この春、大学に入学する人に新生活で「がんばりたいこと」や「どんなことを準備しているのか」 、また、「不安に思っていること」やコロナ禍で「大学にどんなサポートをしてほしいか」などを聞いてみました。
◆Topics◆
1.新生活に向けてがんばりたいことは「勉強」、準備しているものは「パソコン・タブレット」2.新生活への「期待のほうが強い」新大学生は約4割、新大学生の不安なことは?
3.入学式や授業体制は?どのようなサポートがあったら嬉しい?
1.新生活に向けてがんばりたいことは「勉強」、準備しているものは「パソコン・タブレット」
「がんばりたいこと」では、「勉強」がもっとも高く約6割。次いで「友だちづくり・人脈づくり」「アルバイト」が半数以上と続きます。
昨年実施した新大学生の調査でも、上位3項目の順位は同じとなっていました。
しかし、昨年5位に入っていた「部活・サークル活動」は、今年は7位となり減少傾向がみられました。コロナ禍で活動が減っていたり、活発に参加しづらい状況なのではという思いもあったりするかもしれません。
昨年より高くなっていたのは、3位の「趣味・自分が好きなこと」や5位の「自分磨き(内面・外見)」となりました。外出したり、活動したりしづらい現状がある中、自分の中でできることをやろうという意識がうかがえます。
次に、新大学生が、新年度に向けて「準備していること」全体では、「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」が1位で約半数という結果に。また、2位には「勉強」が約4割でランクインしています。講義や授業に向けて事前に準備しておく人が多いのかもしれません。
男女別では、全体的に女性のほうが幅広く準備をする傾向で、各項目の割合も男性にくらべて高いことがわかりました。男性は「パソコン・タブレット/周辺機器を買う」、女性は「服や靴などファッションアイテムを買う」の割合がもっとも高い結果で、特に女性はファッションや美容関連、断捨離などの割合が高い傾向にありました。女性の10位には「オンライン授業などのために準備しておく」が入っており約2割、男性は8位に「何も準備はしていない/する予定はない」も1割強いることがわかりました。
2.新生活への「期待のほうが強い」新大学生は約4割、新大学生の不安なことは?
次に「新年度の期待と不安」についてみていきましょう。新大学生は、「期待でいっぱい」「期待のほうが強い」という回答を合わせると約4割でした。「期待と不安半々」も36%と高くなっています。新年度、期待も持ちつつ、一方で同じぐらい新しい生活への不安もある人が多いようです。昨年調査と大きな変化はなく同じような傾向でした。
また、グラフにはありませんが、現役大学生 (※調査実施時点で大学1~3年生と回答した現役大学生)の結果もみてみると、新大学生に比べて「不安のほうが強い」割合が高い傾向となり、新大学生の「不安のほうが強い」割合が19%に対して現役大学生の全体では32%となりました。またその中でも大学3年生では46%となっています。この学年は就職活動なども控えており、コロナ禍での社会の情勢もあり不安が高まる学年なのかもしれません。
何かしら不安があるという新大学生は、どのようなことに不安を抱いているのでしょうか?
「不安に思うこと」については、「不安がある」 (※「期待でいっぱい」「何も感じない」の回答以外で何かしらの不安がある人)と回答した新大学生に聞いたところ、
「新しい友だちができるか」が6割強で1位。
次いで「勉強や課題が大変そう」が約6割、「お金のやりくりができるか」「授業のレベルについていけるか」「アルバイト先/インターン先が見つかるか」が約4割という結果に。
大学生になって上京したり、一人暮らしをはじめたりといった環境の変化もあり、友だちや授業や課題への不安に加えて、コロナ禍でアルバイト先がなかなか見つからない危機感なども不安なこととしてランクインしています。
また、5位以内には入っていませんが「オンライン授業に慣れることができるか」という回答も2割強ほどとなっていました。
3.入学式や授業体制は?どのようなサポートがあったら嬉しい?
大学の入学式や講義・授業の体制は2021年3月時点では、どのようになる予定なのか新大学生に聞いてみました。 入学式は「実際に集まる(リアル)形式のみ」が約半数でもっとも割合が高い結果に。「オンラインのみ」「リアル形式とオンライン併用」といった何かしらオンライン(インターネット)で行われるという回答は約1割でした。入学式の開催/方法や講義の体制が「まだ決まっていない」は3割前後となりましたが、調査実施時は緊急事態宣言が出ており、まだ正式に決まっていない、伝えられていないといった状況にあったかもしれません。
また、講義や授業の体制では、「すべて【対面】で行われる」は約1割にとどまり、対面形式との併用も含めて、なんらかオンラインを取り入れた講義や授業が行われるとの回答は約4割になりました。
最後に大学からどのようなサポートがあったらうれしいかを聞いた (自由回答形式) 結果を、一部ご紹介します。
友だちづくりや新入生同士の交流、環境整備や補助などのサポートを期待する声があげられました。リアルな交流や気軽に相談できる環境などが減少しているコロナ禍において求められていることなのかもしれません。
<大学からサポートがあったらうれしいこと>
・入学前のオリエンテーション(男性/宮城県)
・パソコンの貸し出しとパソコンの使い方講座のようなもの。 Googleアカウントの配布と学校側でGoogle classroom上で
クラスを設置する(女性/東京都)
・Wi-Fiの貸し出し、去年の新一年生の先輩方の体験談、
バイト先紹介(男性/岐阜県)
・新入生同士の交流会、オンライン授業を受講できる
環境整備への支援(男性/三重県)
・ゲームみたいに自分のアバターを作り出してそのアバターで
校内を歩き回ったりできるようなシステムが欲しい。そして
休み時間の間で友人と話せるリアリティがあるといい
(女性/北海道)
・コロナによるバイトがなくなったときのための補助金制度
(男性/長野県)
・資格取得サポート(男性/岐阜県)
・教師とコミュニケーションを取る機会(女性/大阪府)
・サークルについての説明会や学部での人間関係づくりの支援
(女性/神奈川県)
新しい生活を迎える新大学生の意識や頑張りたいことなどをご紹介しました。
コロナ禍でスタートするキャンパスライフに向けて、様々な準備をして新年度を迎えようとしている様子もうかがえました。新生活、新大学生にとってよりよい日々が過ごせるといいですね。