新しい生活への期待と不安などが入り混じる季節「春」が到来。
この春に就職する社会人に新生活で「がんばりたいこと」や「どんなことを準備しているのか」、また、「不安に思っていること」やコロナ禍で「入社式や職場はどのような体制になるのか」などを聞いてみました。
◆Topics◆
1.新生活に向けてがんばりたいことは「仕事」、準備していることでは「断捨離」が1位。女性では6割。2.新生活への「期待と不安半々」の新社会人が33%、新社会人の不安なことは?
3.入社式や業務体制は?会社からどのようなサポートがあったら嬉しい?
1.新生活に向けてがんばりたいことは「仕事」、準備していることでは「断捨離」が1位。女性では6割。
「がんばりたいこと」では、「仕事」がもっとも高く約7割となっています。
次いで「貯金」が約4割、「収入・資産を増やす(投資なども含む)」が約3割となっています。
昨年実施した新社会人の調査に比べて大きな増減はありませんが、「自分磨き」や「趣味・自分の好きなこと」が減少、「運動・健康・ダイエット」や「友だちづくり・人脈づくり」がわずかに上昇する結果となっています。
なお、現社会人(※24歳までの現在社会人)でも、「がんばりたいこと」の1位は「仕事」となりましたが、約半数となっており、新社会人のほうが、これから始まる「仕事」についてより意識している人が多いようです。現社会人になると仕事にだいぶ慣れて、プライベートなども充実したいという意識の変化があるのかもしれませんね。
「準備していること」では、全体では「断捨離」が1位で約4割という結果に。2位以降は「貯金」と「勉強」がほぼ同じで約3割。高校生から大学生になるときの環境の変化とは大きく違い、学びの場から、実践である仕事に就いて一から勉強する人も多く、加えて日々の暮らしの整理や将来を見据えた貯蓄や勉強、生活周りのアイテムのアップデートなどを中心に準備している人が多いようです。
男女別では、男女ともに「断捨離」がTOPで、特に女性の割合が高く6割弱。 2位以降も男女でランキングの違いはないものの、男性では「貯金」「勉強」「パソコン/タブレット/周辺機器を買う」は女性に比べ、高くなっています。一方、女性は全体的に各項目の割合が高い傾向で、さまざまなことを準備している様子がうかがえます。特に差がみられたのは、「断捨離」や「ファッションアイテムを買う」「美容院・ヘアサロンへ行く」「家具を買う」「生活家電を買う」ことでした。
2.新生活への「期待と不安半々」の新社会人が33%、新社会人の不安なことは?
「新生活の期待と不安」については、「期待と不安半々」がもっとも多く33%。 「期待でいっぱい」「期待のほうが強い」を合わせた割合と「不安のほうが強い」「不安でいっぱい」を合わせた割合は同率で約3割という結果に。昨年と比べてもほとんど差はみられませんでした。
「不安に思うこと」については、「不安がある」(※「期待でいっぱい」「何も感じない」の回答以外で何かしらの不安がある人)と回答した新社会人に聞いたところ、「仕事についていけるか」が約7割で1位。次いで「上司や同僚とうまくやっていけるか」が約6割、「朝、ちゃんと起きられるか」が約半数という結果に。全体的に仕事に関連することや人間関係への不安が大きいことがわかりました。
3.入社式や業務体制は?会社からどのようなサポートがあったら嬉しい?
次に、会社の入社式や業務の体制は2021年3月の時点では、どのようになる予定なのか新社会人に聞いてみました。入社式は「実際に集まる(リアル)形式のみ」が3割強でもっとも割合が高い結果に。「オンラインのみ」「リアル形式とオンライン併用」といった何かしらオンライン(インターネット)で行われるという回答は約1割でした。
業務の体制では、「すべて【職場】で業務」するが最も高い割合で4割強で、実際に出社する形式との併用も含めて、何らか在宅勤務・テレワークでの業務が導入されている割合は約2割でした。
入社式や業務体制が「まだ決まっていない」は3割前後となりましたが、調査実施時は緊急事態宣言が出ており、まだ正式に決まっていない、伝えられていないといった状況にあるかもしれません。
最後に会社からどのようなサポートがあったらうれしいかを聞いた (自由回答形式) 結果を、一部ご紹介します。
同僚(同期や上司など)と交流できる機会、テレワークにかかる費用の補助、パソコンの貸与、またマンツーマンによる指導などの意見が多く上げられました。コロナ禍によって減少しているであろう交流やコミュニケーションが求められていることがうかがえます。
<会社からサポートがあったらうれしいこと>
・Wi-Fi無料サービスやテレワークに伴う、勤務地を
都心以外でも可能に(男性/奈良県)
・オンラインで良いので、職場の人との交流会(女性/千葉県)
・卒業旅行に行けなかった分、コロナが落ち着いたら旅行に
行けるような時間や機会の支援(女性/徳島県)
・業務におけるマンツーマンの指導(男性/宮城県)
・人間関係づくりの支援(100%新入社員研修をテレワークで行うのではなく、20%対面にするなど)(女性/大阪府)
・雑談の機会が定期的に欲しい(女性/東京都)
・資格取得で奨励金などがでるサポートとか(男性/静岡県)
・住宅の支援を手厚くしてくれると嬉しい(女性/北海道)
・支援金、お昼ご飯支給、1体1の充実した指導(女性/東京都)
新しい生活を迎える新社会人の意識と準備していることなどを紹介しました。
昨年から続いているコロナ禍の状況から入社式や職場の体制なども見えてきました。
社会に出ることで環境の変化が大きく、期待と不安が入り混じりながらも、生活環境を整えて準備している様子がうかがえました。スタートを切ったばかりの新生活、これからより良いものになるといいですね。